本当にただの備忘録

気が付いたことを書き留めておきます。モタリケ。

食物アレルギーを起こしやすい食べ物は?

食物アレルギーを起こしやすい食べ物


若年成人(20~40歳)に起こる食物アレルギーで頻度の高いもの
 食物アレルギーの診断の手引き(厚生労働科学研究班)によると、20歳以上の年齢別原因物質は以下のようである。
 1.小麦 36.4% 2.甲殻類 13.9% 3.魚類 11.3% 4.果物類 7.9% 5.そば 6.0% (n=151)

乳児期に多い鶏卵や牛乳は年齢を重ねていくにつれて寛解することが多く、学童期から成人には小麦、甲殻類、魚類の割合が増える。

0.9%食塩水が蘇生輸液として優先される臨床状況

輸液の選択について

輸液には晶質液と膠質液があり、膠質液は血管内に長時間とどまる輸液製剤をさす。末梢静脈路確保のための輸液製剤には、維持液(3号液)が用いられることが多く、初期輸液としてはバランス輸液(乳酸加リンゲル液など)が使用される。

0.9%食塩水が優先される臨床状況

1.頭部外傷、頭蓋内圧亢進での蘇生輸液
2.低Na血症での蘇生輸液
3.Cl反応性代謝性アルカローシス補正での輸液
4.無尿、高K血症での蘇生輸液

0.9%食塩水はNa、Cl濃度が血漿よりも高い、大量輸液で高クロール性代謝性アシドーシスになるといった特徴がある。

頭をぶつけたとき頭部CTは必要か?

頭部外傷の際に頭蓋内病変を評価するには、頭部CTが有用である。脳挫傷や出血の有無を検索することができる。しかし、少し頭をぶつけた程度の外傷で頭部CTまで行う必要があるであろうか?

 

頭部CTの適応

New Orleans Criteria

頭痛(headache)

嘔吐(vomiting)

60歳以上

薬物またはアルコール中毒

短期記憶障害(deficits in short -term memory)

鎖骨上の外傷

痙攣(seizure)

以下の7つの所見のうち、一つ以上認める場合はCTをとるべき。

 

この基準にそって行うと感度は高いが特異度は低い、つまり重症の人は見逃さないが必要ない人にもCTを行う可能性がある。頭をぶつけて頭痛のある人はいくらでもいるであろう。

 

The Canadian CT Head Rule

軽症の頭部外傷で、以下のものがなければ神経学的な介入を必要とするハイリスク疾患を除外できる

受傷2時間のGCSが15点以下

頭蓋骨開放骨折、陥没骨折を疑う

頭蓋底骨折の疑い(鼓室内出血、パンダ目サイン、髄液鼻漏、髄液耳漏、バトルサイン)

2回以上の嘔吐

65歳以上

その後CT上で外傷のある中等度の患者を除外するために以下の質問をする。

外傷30分前以上の健忘

高エネルギー外傷(自動車にはねられる、車外に投げ出される、3フィート、5段以上の高さの階段から落ちる)

*GCS13-15、意識消失が目撃、記憶喪失や意識混濁があった場合にこの基準を適応する

*この基準は外傷患者でない場合、GCSが13未満、16歳未満、ワーファリン内服中、出血性疾患がある、明らかな開放性頭蓋骨骨折がある場合には適応されない

 

こちらはより具体的になっており、特異度がNew Orleans Criteriaよりも上昇している。

 

小児の場合には

NICE guideline

頭部CT適応基準

虐待を疑う症例

受傷後の痙攣(てんかんの既往なし)

救急室での初期評価でGCS<14

開放性頭蓋骨骨折または陥没骨折の疑い

頭蓋底骨折を示唆する身体所見

乳児で頭部皮下血腫、腫脹、5cm以上の裂傷

神経学的巣症状

これが一つでもあれば該当

目撃がある5分以上の意識消失

異常なぐったり感

3回以上の嘔吐

5分以上持続する逆行性および前行性健忘

高エネルギー外傷

これが二つ以上あれば該当

 

 軽症頭部外傷の4%にCTで頭蓋内病変を認め、1%で治療を要すというデータもあるように、100人中99人は経過を見るだけで大丈夫なのである。ただ、その1人を見逃さないために以上の基準を参考に頭部CTを行う必要がある。ただし、小児の場合は特に被爆の影響も考慮する必要がありCTを施行する際には慎重に行う必要がある。

 

 

 

 

 

前脈絡叢動脈(AchoA・アンコロ)について

前脈絡叢動脈について

前脈絡叢動脈(anterior choroidal artery)は後交通動脈分岐よりも末梢側から起始し、側頭葉内側面、視床後方を走行し脈絡叢へむかう。支配領域は、大脳脚中1/3、扁桃体、鈎、海馬前部、視床下部から視床外側の一部、外側膝状体、内包後脚、淡蒼球内節である。内包後脚は固有の支配である。

Monakow症候群

前脈絡叢動脈閉塞による3主徴
・対側運動麻痺
・半身感覚鈍麻
同名半盲
その他にも、運動失調や不随意運動、健忘、意識障害などかみられることもある。

ちなみに、前脈絡叢動脈は梗塞もあるが、IC-PC動脈瘤の手術の際に閉塞させないよう注意が必要となる。

(参照)レジデントノート
https://www.yodosha.co.jp/rnote/gazou_qa/9784758105316_1a.html

外頸動脈の枝

外頸動脈について

外頸動脈は下顎頸と耳垂の間で顎動脈(maxillary artery)と浅側頭動脈(superficial temporal artery)とに分かれる。途中、6本の枝を出す。
1.上甲状腺動脈(superior thyroid artery)
2.上行咽頭動脈(ascending pharyngeal artery)
3.舌動脈(lingual artery)
4.顔面動脈(facial artery)
5.後頭動脈(occipital artery)
6.後耳介動脈(posterior auricular artery)

ちなみに、中硬膜動脈(middle meningeal artery)は頭部外傷の際に硬膜外血腫をつくることがあるが、これは顎動脈から分枝し、棘孔を通り硬膜を栄養する血管である。眼動脈との吻合があり、眼球への血流が外頸動脈に依存している場合がまれにあるため、塞栓術の際には注意が必要である。