ショックの5pと急性動脈閉塞の5p
ショックの5p
- 呼吸不全 (pulmonary insufficiency)
- 冷汗 (perspiration)
- 蒼白 (pallor)
- 虚脱 (prostaration)
- 脈拍消失 (pulselessness)
急性動脈閉塞の5p
- 蒼白 (paleness)
- 疼痛 (pain)
- 脈拍消失 (pulselessness)
- 知覚障害 (paresthesia)
- 運動障害 (paresis)
どちらも循環障害による症状であるが、ショックでは全身、急性動脈閉塞では局所という違いがある。
ショックの際は、脈拍は頻脈にも除脈にもなりうる。また、血液分布異常性ショックの場合、血管拡張による血圧低下であるため冷汗や蒼白といった症状は起こりにくい。
急性動脈閉塞の約60%に突発する激痛が認められ、外観は蒼白に加え斑状の皮内出血(溢血点)が見られることもある。perishing cold(冷たさ)も主要な症状の一つである。また、paralysis(運動麻痺)は随意運動の完全喪失を意味し、急性動脈閉塞の症状としては部分的な喪失を表すparesis(運動障害)が適切なようである。