本当にただの備忘録

気が付いたことを書き留めておきます。モタリケ。

ヨーグルトの蓋の裏にヨーグルトはつかない

ヨーグルトの蓋の裏にヨーグルトはつくが、すぐに容器の中へと滑り落ちてゆく。この仕組みは、ロータス効果といい蓮の葉をもとに開発された。この様に生物がもつ構造や機能を参考にすることをバイオミメティクスという。

ヨーグルトがくっつかない原理

はじくということ

ぬれるまたははじくことを定量的に表す方法として、接触角がある。接触角が180°に近づくほど水滴は丸くなりはじくことになる。
接触角は液体の性質と固体の性質により決まる。性質は、表面張力(表面自由エネルギー)がどれくらいであるかに関係する。液体であればどれだけ球体になろうとするか、固体であればどれだけ他の物質と吸着、付着するかということだと考えられる。

ヨーグルトをはじくには

液体の性質を変えることなく、はじくためには固体の性質を変えなければならない。特に表面の形状は重要で、蓮の葉ではワックスに覆われた微細な突起が密に存在している。このことにより、空洞に空気が入り表面と液滴の境界面を減らし、液滴を球状にすることで高い撥水性を得ている。
ヨーグルトの蓋の裏では、表層に物理化学的な処理を行うことで、蓮の葉の表面と同様な構造を形成し、ヨーグルトをはじいている。

参照
界面科学の基礎
http://www.fia-sims.com/p40-interface-science.html
トーヤルロータス
http://www.toyal.co.jp/tech_report/pdf/haku_processed/tr_hkp2012_010.pdf
葉の表面構造と撥水性の発現機構
http://bsj.or.jp/jpn/general/BSJ_Review6B_102-111.pdf